2014年11月05日

「異常気象」から身を守るために(10) 災害と心

さて、災害から身を守る具体的な方法を整理してきました。このように整理すると普段から気を配っていると思っていた私も不十分なところがあることに気がつきます。人間の頭は普段からそれほど整理されていないので、ときどき自分で整理したり、家族や友人と話をしたりすることが大切なように思います。

ところで、人間はひとり残らずそのうちには死ぬのですが、死というのは自分や家族にとって最大の災害とも言えます。でもそれは仕方がないので、多くの人がそれを受け入れます。それでは死より小さい災害はどのような心構えが必要でしょうか?

私は「昨日は晴れ、今日も朝」ということをモットーにしていて、ときどき、色紙などに書かせてもらいます。人生は順風満帆ではなく、嫌なこと、苦しいことが起きるのですが、それは人だから仕方がないと思って「昨日がどんなにどしゃ降りでも、晴れと思う」ことにしています。

幸いなことに「昨日」は過去なので、もう二度と帰ってこないのです。だから土砂降りだった(ひどい目にあった)と思えばそうですし、それをすっかり忘れて晴れだったとすればそれで良いというところがあります。

そして、眠れなくても眠れても、朝が来たら新しい一日が始まります。なにしろ昨日は晴れですから、朝起きたら昨日のことはあまり覚えていないという状態で、「なにか良い日だったな」ぐらいしか思い出さないのがコツです。

そして「本当は今日はなかったのだけれど、有ったのか!それじゃ、今日一日だけ頑張るか!」と思うことにしています。

人間はやがて死にます。死ぬ前の日に「明日死ぬ」ということがわかる場合もあるでしょうが、普通は人間は明日死ぬとわからないのですから、本当は「今日しか生きていない」と思わないと生きていけないからです。でも、人間は一つ一つをそれほど論理的に考えているわけではないので、ぼんやりと「明日も、明後日もある」と思っているだけです。

そこで、思い切って、「人間はいつ死ぬかわからない。だから、今日が最後と思うおう」と思うと結構、それに近い気持ちになります。かといって、貯金をすべて使い果たそうとも思いません。今日一日と思うと、かえって普通の生活をしたくなります。今日、やるべきことをやり、明日はまた明日だ、明日のことは明日やろう。でもやがてできなくなる日が来るだろうという感じになります。

そうなると、仮に地震にあって「もうだめだ」と思っても、「そうか、今日が終わりだったのだ。でも自分は満足だ。これも運命だから」と受け入れることができるでしょう。私はまだ死んだことがありませんが、失明したことがあります。でもその時に、普段から「今日も朝」と思っていたので、動揺せずに切り抜けることができました。

災害に遭わないようにするには、具体的に災害の状態を知り、対策を立て、日常的に注意をすること、政府・専門家・NHKのいうことを参考程度に聞くこと、そして「今日も朝」と思うことと私は考えます。

(平成26年10月10日)

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「異常気象」から身を守るために(9) 災害を避ける方法(地震)

自然災害に私たちがビクビクするようになったのは、「東海地震予知」からです。それまでは、「地震も台風もときどき来るものだから、来ても大丈夫なように準備しておこう」と思っていたのですが、東海地震が予知できると言われ、それからずっと「地震がくるとわかったら、逃げよう」というように「準備」より「逃げる」ことに気持ちが行ってしまいました。

その結果、東海地方だけは「明日にも来る」と40年も言われて、枕元に防空頭巾やはては乾パンまで準備して寝たものです。でも、それはすべて「ウソ」だったのです。日本人は素直な性質ですから、政府、専門家、NHKなどが繰り返すと、頭にそれが刷り込まれて何回もダマされても、信用しているところがあります。

その典型的なものが「石油が枯渇する」というのと「温暖化する」というもので、この二つともすでに間違っていたことがはっきりして、特に石油が枯渇するというのは、最初に「30年でなくなる。すぐ無くなる」といって庶民はトイレットペーパーまで買い漁ったのですが、それから40年たって、また改めて「あと40年」といっても、「信用する」という具合なのです。

温暖化も同じで、1988年に「2010年までに1.5℃上がる」と言っていたのに、現実には0.1℃も上がらない、むしろ少し下がり気味なのに、また2010年になると「100年後は4.3℃上がる」というのを信じる始末ですから、素直すぎるとも言えます。

これと同じように、東海地震が明日にも来ると言われて40年、その間に阪神淡路大震災、二度の新潟地震、そして東北大震災と大地震をくり返し経験し27000人もの犠牲者を出し、「噴火は予知できる」と言われた噴火でさらに50人の犠牲者を出しても、予知を信じて準備をしないということが続いています。

この際、きっぱりと「地震や噴火は予知できない。台風の進路もいい加減だ。だからいつ来ても良いように準備だけはしておこう」と思えば、すっきりします。地震の準備はすでにこのブログでも再三、書いていますが、海岸のそばに家を構えないこと、自分の家の最大震度を調べてそれに応じて家の中を整理することがもっとも良い方法です。

私の場合、二階建てなので、二階のものをかなり下ろして二階の重さを軽くしました。もともと日本の住宅は家具も物も諸外国に比べてものすごく多く、しかもすでに社会は「欲しいものがあったら買いに行けばある」ということになっているのですから、古い風習から脱して、その時、その時にいるものを中心とした生活に切り替えることが良いと思います。

これもこのブログに書いているように、資源(石油など)も十分にありますし、温暖化もしないのですから、なんでも溜め込む生活から脱することも大切と思います。

(平成26年10月10日)


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「異常気象」から身を守るために(8) 災害を避ける方法(台風、豪雨、津波)

交通事故や火災を防ぐことはできても、天災は避けられないような気もしますが、「やる気があれば避けることはできる」ということをまずは「非現実的などうか」を考えずに、整理してみたいと思います。私は「自分はそれほど複雑なことは考えられない」と思っていて、最初から「出来るかできないか」、「お金がどのぐらいかかるか」などは考えずに、「やるべきこと」を整理して、それからできないことを外すという方法を取ることがほとんどです。そのほうが頭が整理されて、方針がはっきり決まるからです。

まず、台風の被害を避けるためには「台風が来たら休んで家にいる」ということです。今年(2014年)は二回これをやりました。一回目が台風8号で、仕事で石川県に行き、そこから沖縄の那覇に飛んで講演をして、東京へ向かうというスケジュールでしたが、やめました。二回目は台風19号で、名古屋から東京、東京でテレビ出演して大阪というスケジュールも調整して移動しました。

実際に先方に連絡して「まだ進路ははっきりしないけれど、この時点で計画をやり直したい」とお願いするとおおよそは大丈夫ですし、もちろん金銭的な損害はあるのですが、それに倍して安全や仕事の信頼性が大きいようです。

私の小さい頃の日本の家は貧弱で台風で窓ガラスが破れたり、屋根瓦が飛んだりしましたが、すでに現在では普通の台風では家が破損することはなくなりました。ですから、台風や豪雨で家の中にいて損害を受けるという場合は、1)低地に家がある、2)河川のそば、3)海岸線、4)遮るものがない高台、5)崖の下、などです。

かつては川が氾濫すると土砂を一緒に運びますから、低い土地に泥が貯まり、自然に「平ら」になっていったのですが、最近は堤防が発達して川が氾濫しなくなり、たとえ氾濫しても土砂を片付けてしまうので、低い土地は低いままになっています。まず「低いところに住まない」ということです(非現実的かどうかは別です。私はいつも少し高いところに住みます)。

次に川が氾濫した時に水が来ないようなところに住み、さらに海岸線から少し離れることです。川が氾濫して水があふれる場合、おおよそ1メートルを越えることはなく、また海岸では台風の時の風と雨、それに津波がありますから、標高で言えば10メートルぐらいあればOKということになります。

低いところがダメというと「高台ならOK」と思いがちですが、高台は風が強く、得てして崖くずれの多いところがあるので、崖の下とともに避けるのが賢明です。第二次世界大戦のあと、アメリカ軍が沖縄に来て、住民が谷間に住んでいるのを見て「せっかく景色が良いのに」と高台に宿舎を立てたら、最初の年の台風でアメリカ軍の宿舎が倒壊したという事がありました。

自然に逆らわずに、粘り強く住居を探すのは、その後の何十年がとても安心になり、これまでの私の経験ではそれほど地価に差があるとは思えません。崖の下でもそこから少し離れたところでも、「駅から何分」の方が土地の値段には影響があるようです。たとえ1分ほど長くあるくことになっても、安心して住める方が良いように私は思います。

川や海のそばではなく、少し土地の標高が高いところで、崖に近くないという場所に家を移動し、そこであまり火気を使わず、家の中を整頓し、出かけるときには「事故多発地点」をあらかじめ調べてそこに近づかないようにする・・・これで格段に安全になるでしょう。

台風や豪雨の被害をテレビで放送していても、自分のところは大丈夫という感じで人生を送ることはとても大切と思いますし、人口が減少していくのですから、徐々に危険なところの住宅を減らして、畑や公共施設にするような都市計画も必要でしょう。

(平成26年10月10日)

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